資格があれば生活には困らないのか

厳しい雇用、経済状況の中で、「資格を取れば何とかなるのではないか」と考えられる方も多数います。
資格は、ある業務に関する事柄を専門職業人として行える能力、技能があることを証明すると同時に、その業務を独占するものでもあります。
例えば、土地の登記などは、本人申請や弁護士が変則的に行う以外、司法書士しか仕事として行う事が出来ません。
とすれば、資格を取れば安心して仕事をして生活に困ることは無いのではないかと考えがちですが、資格の仕事でも資本主義の世の中で需要と供給の原則を外れる事は出来ません。
たとえば、文科系の最高峰の資格と言われる司法試験ですが、法科大学院制度を創設し、合格者を増やしたところ、需要と供給のバランスが変化して、仕事に就けない弁護士も登場しました。そのほか、公認会計士、税理士などそうそうたる資格がみな厳しい状況に追い込まれています。
現在、資格を取るだけで就職でき、またそれなりの給料を得られるのは医療系の資格、特に医師、看護師などくらいではないでしょうか。
看護師は現状の国民皆保険、医療制度が維持される限り、資格取得までのコストと職業の安定性、収益性などから良い選択とも言えます。それでも、看護師を辞めたいと思われる方もいらっしゃいますので、心身ともに相当な重労働ではあるようです。ただし、看護師の場合は、再就職が容易であることが仕事を辞めるという選択肢を取りやすくしているとも考えられます。

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